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毛細血管拡張症への効果

Dr. Chika:ではここからは、先ほど挙げました3つの病気について、医療レーザー治療がどのくらい効果を発揮するのかについてお話ししていきたいと思います。


最初に毛細血管拡張症ですが、病変(問題となっている血管)が浅いところにあるというのは先程もお見せした図1でおわかりかと思います。

Dr. Hiro:そうですね。

Dr. Chika:レーザー光線を当てる皮膚の表面から比較的近いところにありますし、大・中・小という、血管の太さから言えば小血管から中血管のものですと非常に効果的です。例えば1回の照射で治療終了というケースもよくあります。


やや太い血管がある方ですと、小血管・中血管が先に医療レーザー治療に反応します。その後太いところにもレーザー光線が反応するようになります。ですから、そのような部分に対して効果が現れるのは、治療2回目や3回目ぐらいとなります。


毛細血管拡張症と言われる名前のごとく、表面にも毛細血管が浮いているようなタイプでは、医療レーザー治療の効果がとても早く体感できます。


そうではなく「赤ら顔」のような全体に赤いという状態で、特に浮いている血管が見当たらない毛細血管拡張症に関しては、前述の毛細血管が見えているものに比べると反応がやや劣るという印象です。


治療1回目の効果だと、色が多少薄くなるか、もしくはここの部分は薄くなったけれども、こちらの部分は変化がないという感じです。治療を繰り返し行っていくにしたがって、徐々に薄れていくものが多いです。


単純に「赤ら顔」の状態ですごく効果があるかというと、見えている血管が消えるのとは違うので、やはり患者さんの感じ方の違いがすごく大きいところです。


しかし全体に赤かったが部分的に赤みが減った、もしくは消失したということでかなり満足は得られます。ですから治療は患者さんとよくお話をしながら進めていく病気です。

Dr. Hiro:わかりました。毛細血管拡張症でも大きく2つに分けられて、皮膚の表面から血管の走行が追えるようなタイプは治療に反応しやすいのですね。

Dr. Chika:そうです。赤い筋がちょろちょろと浮いているようなものは、ごく浅いところが病変ですので非常に効きます。

Dr. Hiro:ただ、毛細血管拡張症でも病気の原因となっている血管の増殖がもう少し深いところにあって、それで全体に赤みが強くでているタイプでは、似たような病気であっても効きは少し落ちるのですね。

Dr. Chika:そうですね。おそらく表面的に見える細かい血管よりもやや深部に、親分みたいな血管があるのではないかと考えています(笑)。そのような赤ら顔の患者さんの場合には、治療回数が1〜2回では難しく、もう少し繰り返す必要があるでしょう。

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