介護福祉士の基礎研修
現在の介護の現場では、人手不足の状況から介護福祉士やヘルパーの資格のない人も多く、実務の浅いことで仕事の能力や知識の幅が大きく差がついてしまう事もあります。
そこで厚生労働省が2006年度から導入した介護職員基礎研修では介護職のレベルを向上するための研修を行っています。
今後は介護職の資格をヘルパー2級終了→介護職員基礎研修→介護福祉士有資格へ徐々に切り換えていく考えであり、将来的に「介護職に勤務する人は介護福祉士の資格を取得している」ということを目指しています。
自治体の動きでいち早く取り組んだのは福島県で、この基礎研修に非常に熱心です。
郡山市では介護福祉士の養成校向けに説明会を実施しました。その他、介護職の資質をあげるために現場で働く介護福祉士の現任研修を積極的に行うところも多いようです。
介護福祉士が目指す展望は、まず要介護者に「その人らしい生活に」を目標に自立援助をすることです。
その過程とは、「介護福祉士が要介護者の思いに気づき、寄り添う」→「生活のつまずきと改善を発見する」→「その人らしさに気づき向かい合う」→「精神的自立を支える」というものとなります。
介護福祉士はその人の思いに共感し理解することでその人らしい人生を送るための援助ができ、ゆくゆくは自立できるようにしていくのです。
介護福祉士をしていくうえで様々な専門用語も使用します。上の文中にありましたが「自立」は一般的な辞書の調べによると「他への従属から離れて独り立ちすること」と書かれています。
しかし介護福祉士では「自立とは、人として尊厳をもち家庭や環境の中でその人らしい生き方ができるよう自己で選択、意思表示をし何か実施しようとする行為と過程をいう」というような意味の専門用語なのです。