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いちご状血管種の原因

Dr. Chika:最後はいちご状血管腫(いちごじょうけっかんしゅ(苺状、イチゴ状))(図4)についてお話します。


この血管種は単純性血管種とは比較にならないほど血管が増殖しています。その結果、苺状血管種の部分は正常皮膚と比べて盛り上がります。いちごを半分に切って、皮膚にのせたように見えることから「いちご状」と呼ばれるようになったといわれています。


生まれつきもしくは1歳までの乳児期の間に出現してきても、苺状血管腫は自然消退する可能性があるので、特に治療せず、例えば「幼稚園に行くぐらいまでは消えますから」と医師から説明を受けているご家族もあるかと思います。

Dr. Hiro:そうですね。昔からそう言われていますね。

Dr. Chika:しかし苺状血管腫の患者さんの中には、みるみるうちにすごく大きくなってしまうこともあります。


場所にもよりますけど、例えば上まぶたとか下まぶた、目の近く、鼻の近く、口元、そういうところにできますとかなり増殖が激しくて目の機能、鼻の機能、口の機能のそれぞれに異常を来すような状態になる場合もあります。


そうなると問題がでてきますので、今まで放射線治療とかステロイドのお薬を使ったりしてきました。


しかし現在では、医療レーザー治療を併用するということができるようになってきていますので、苺状血管腫の場合は自然消退もあり得るけれども、積極的な治療が必要であれば医療レーザー治療の選択もできる、という血管腫のひとつです。

Dr. Hiro:わかりました。この毛細血管拡張症、単純性血管腫、苺状血管腫の3つが、医療レーザー治療が有効な血管腫と考えていいですか?

Dr. Chika:はい、その通りです。

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